小説

おすすめ小説(二回目):「愚者のエンドロール」(古典部シリーズ)

今回は前回同様、<氷菓>の<古典部シリーズ>からご紹介です。前回は<氷菓>をお伝えしてきましたが、今回も私が特におもしろいと思ったところをピックアップしてお伝えしていかせてもらえればと思います。

<愚者のエンドロール>の舞台もまた学校での文化祭中の出来事でした。この作品はアントニー・バークリー著の「毒入りチョコレート事件」のオマージュとして描かれているとのことです。一つの出来事に対し一つの解決を導いて終わるという趣向ではなく複数の出来事を多重に解決していくというスタンスで描かれています。

つまり、文化祭で様々な人達のいろいろな立場からの思惑を紐解いていくというストーリーになっています。

私は、この作品はもう、実際にどこかの学校の文化祭で演劇として取り上げてくれたものをみたいというくらいこの作品が好きです。ほんと原作に忠実にやってみたいですね。

一つの文化祭で、これほどいろいろな出来事を関わらせるというのは学生の立場からでは難しいことです。しかし、ひとりひとりの生徒の性格から全く想像と違ったストーリー展開となっているのでぜひおすすめします。

また、この作品には「夕べには骸に」という漫画が作品中で出てくるのですが、「天才」が書いたからこそ、その「天才」は多芸に秀でていて続きが知りたくても他に努力を注ぐべきものがあって頼むことができない一人の生徒のお話がとても心にギュッとくるものがありました。是非読まれることをお勧めします。

この作品は、アニメでもしっかりと取り上げられていて、私のライティング能力があまりにも貧弱な為、分からないといった方に見てほしい作品です。

とても原作に忠実に描かれているので、小説で読んだ時と感じ方はほとんど遜色ないと思います。

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